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受験生Nちゃんとショパンのエチュード

教室近くの小中学校は、今日が終了式でしたね(^^♪

日中、暖かかったこともあり、午前で帰ってきた子供たちの遊ぶ声があちこちで響いていました。

最近の世の中は落ち着かないことが多いですが、子供たちの元気な声を聞くとホッとします。

 

さて、先日高校受験が終わり、無事に希望校へ行くことが決まったNちゃんが1か月のお休みを経て、またレッスンに来てくれました。

Nちゃんはこの受験の時期に、ショパンのエチュード(練習曲集)の中の2曲を取り組んでいました。

Nちゃんは私も驚くほど譜読みがとてもよくできる生徒さんで、学校でピアノ伴奏の機会があると、その殆どを引き受けています。

今まではオーソドックスなソナタなどを練習していましたが、ここであえてショパンのエチュードを提案しました。

ショパンのエチュードの旋律は、ショパンらしく美しいものが多く、いわゆる「練習曲」のイメージではないのですが、技術的な難易度が高いものが多いので、地道な練習の積み重ねが必須で、その点では、やはり「練習曲」なのでしょう。

譜読みがサクサクできるNちゃんですが、譜が読めても弾きにくい部分は弾きにくい、しかもNちゃんは手が小ぶりなので、大きく開かないと弾けない部分もたくさんあります。

受験生って、勉強にどっぷりつかるのが当然、みたいな空気感があって、当時の自分を思い出しても、相当なストレスがかかっているかと思います。

ですが、人間の集中力って、そんなに長くは続かないもの。うまく気分転換しながら、上手に時間を使えるといいですよね。

譜読みがサクサク出来るNちゃんだからこそ、ピアノに向かう時は、ピアノの練習だけに集中出来たらいいな、と。それと、弾いているうちに難しい箇所が弾けるようになる充足感を感じて欲しいな、とか、簡単にクリアできない壁を乗り越えられる自分を実感して欲しいな、とか、、、

Nちゃんなら難しい課題の方が絶対いい!と思ってしまった私ですが、やはりなんだかんだ言いながら、Nちゃんは弾きました。レッスンの時も、弾きにくい部分を徹底的に抜き出して一緒に弾きました。

レッスンの後は塾に直行、というスタイルで、受験日の1か月前まで何食わぬ顔で普通にレッスンに来ていましたが、そんな課題を出した私の方がだんだん不安になってきて、

「そろそろ受験だよね、レッスン大丈夫かな?」

と声をかけるくらいでした。他の受験生さんはもっと前からお休みしていたりしたこともあり(^^;)

「そっか、〇〇君ももう休みにしてるんだ~ 休んだ方がいいかな?(;^ω^)」

みたいな感じで、わずか1ヶ月の休みに入ったのでした。

 

結果オーライというわけではありませんし、私の、Nちゃんに対するこのショパンエチュード効果は如何ばかりかわかりませんが、どちらもしっかりこなし、また何食わぬ顔でレッスンに戻ってきたNちゃんに拍手です\(^o^)/

生徒さんから学ぶことはいつも今でも沢山ありますが、Nちゃんからも学ぶことが沢山ありました。人生の分岐点(と、現時点の彼女が思ったかどうかはわかりませんが)をハードルと感じず素直に受け入れ、なんの迷いもなく取り組む姿勢は、あれこれ雑多な情報に翻弄されて躊躇したり、人の顔色を伺って遠慮したりする大人世代よりも、よっぽどカッコよく潔く思えました。

 

次はNちゃんにどんな曲を弾いてもらおうか思案中です。どんな曲だとNちゃんの目が輝き、Nちゃんの良さをより引き出せるのか。

次のレッスンも楽しみで仕方ない私です♪