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ペダルの入れ方 気を付けたいこと

子ども達が楽しみにしていたクリスマスが終わりましたね。

小さな生徒さん達は、クリスマスプレゼントには〇〇が欲しいっっ!と、気持ちを抑えられないといった感じで話してくれるので、あの子はもらえたかな?この子はどうかな?…と、みんなに思いを馳せるクリスマス明けの日曜日です(*´з`)

 

さて、前回のブログに引き続き、大人の生徒さんkさんのご質問のふたつ目だった、ペダルの入れ方についてお話をしようと思います。

来春から保育士さんのkさん、学校のレッスンでペダルを入れて演奏すると、先生から

「もう少し減らして」と言われるそうです。(;^ω^)

なぜもう少し減らしたらいいのか、どこを減らせばいいのか、わからなかった模様。

 

ピアノのペダルは2~3付いていて(アップライトとグランドでは種類が若干違います)、一般的にペダルを踏むというと、一番右側のペダルを踏むことを想像すると思います。

この一番右のペダルはダンパーペダル(またはラウドペダル、フォルテペダルなどとも言います)と言って、音を響かせる効果があり、弾いた音が共鳴しあって素敵になるので、足の届かないまだ小さな生徒さんも、踏みたくて仕方なくなるペダルです(;^ω^)

適切に使えばプラス効果ありありのこのペダルも、踏み方を間違えると大変な事態になるので、注意しなければなりません。

例えば、♪ドレミファソラシド~♬と、ペダルを踏んだまま弾くと、たくさんの音がワンワン鳴り響き、とてもきれいとは言えない状態になってしまいます。一緒に響くときれいに響きあう仲良し音と、ぶつかって喧嘩してまう音があり、喧嘩する音同士の響きが混ざってしまうことは避けなければいけないのです。コンクールの審査員をしていても、折角素敵に弾けているのに、ペダリングの失敗で賞を逃す生徒さんを多く見てきました。

 

でもね、そんなことはわかっているんだけど、足がうまく動かなくてタイミングよく踏めないんですよ!!という方、

適切な踏みかえのタイミングがわからない(´;ω;`)という方、

そもそも、濁っていることを耳で確認する余裕がない(;'∀')という方…

様々な理由できれいに踏めない事象が起きるのだと思います。

 

それぞれの問題にはそれぞれの解決法があるのですが、今回のKさんの場合は、前回の「左手の音が大きくなってしまう」ことと、異なる和音同士でペダルを踏み変えないこと、そして今、それらを気づきにくい状況にある、という複合の理由があったようです。

 

まず、kさんのペダリング(ペダルの踏み方)を変えずに、左手の伴奏部分を大きくした状態で弾いてみました。

次に、同様のペダリングで、左手を柔らかく控えめにして、メロディを目立たせるようにして弾きました。

このペダリングには、異なる和音同士の響きや、同時に響かせるとあまりきれいではない、隣り合った音群も含まれていましたが、

メロディに対してペダルを付ける、という感覚でペダリングしただけで、ずいぶん印象は変わってきます。

その次に、異なる和音同士を一緒にペダリングしたのと、和音ごとに踏み変えてペダリングしたのと、両方聴いてもらいました。

 

百聞は一見に如かず、ではありませんが、やはり、言葉でたくさん説明するよりも、どんな状況になっているかを弾いてみると、

客観的に捉えることが出来ますよね(*'ω'*)

Kさんは、それぞれの違いを聴いて、”全然違いますね!!”と、笑顔で気づいてくれました。

 

ここまでくれば、素敵なペダリングまであと一歩です!

ペダルの踏み変える場所を一緒に考えながら、一回のレッスンで驚くほど素敵に進化しました。

 

それともう一つ、ペダルはどんな曲にもフルで入れたらいいかというと、そうではありません。

Kさんは童謡の伴奏を練習していますが、例えば「お母さん」という童謡、”お母~さん” ”なぁに?” というかわいらしい会話の歌詞に対してペダルを入れると、一気に大人っぽくビブラートがたくさんついているきらびやかなお母様のイメージに(;^ω^)

その曲の持っているイメージによっては、ペダルなしの方が良い、ということもたくさんあるんです。

 

というわけで、ペダルの入れ方のお話でした(*^^*)

私は、自分の生徒さんが初めてペダルを踏むとなった時、いきなり曲に合わせて踏まずに、まずドレミファソラシドを一音ずつ濁らずきれいに踏み変えられる練習をしたりします。一音ずつ耳でよく聞きながらペダルを入れると、音の響きにとても集中して足の動きを自分で考えてコントロールできるようになります。

 

演奏に自分なりの理想を描き、それに近づけようとすることもまた、素敵な演奏に近づくコツの一つだと思います(^▽^)b

ピアノが上手になりたいと思う人々が、それぞれの理想に近づけるよう、私にできることを精一杯お伝え出来たら幸せです(*^^*)